PROJECT

フワラーアーティスト「ニコライ バーグマン」を商品化
ライセンスビジネスに新境地を拓く

OVERVIEW

2018年はライセンスビジネスにおいて新たな試みが開花しました。これまで数々のアパレル系ブランドを商品化してきた経験を、アパレル以外のブランドへと広げたのです。
プロジェクトは、「ニコライ バーグマン」との契約が成立した2017年7月にスタート。そこから同年11月の川辺展示会で新商品を発表することを目指すことになりました。双方に異業種とのコラボレーション経験がありましたが、初めてのことも多く、時間は限られています。ニコライ バーグマンの表現するフラワーデザインという刹那的な美しさを、どのようにハンカチなどの商品で表現していくか、挑戦が始まりました。

MEMBER

商品本部企画部第1課 
ニコライ バーグマン担当

永見 淑子

永見 淑子

商品企画MD

経理、営業を経て商品部に10年

西亀 明子

西亀 明子

デザイナー

新卒採用で10年

STORY

11月展示会での「ニコライ バーグマン」デビューがミッション

2017年の春、フラワーアーティストのニコライ バーグマンと川辺とで、新しい取り組みが始まりました。日本の文化を好むデンマーク人のニコライ バーグマンは、東京・表参道でフラワーショップとカフェを展開、国内外に12店舗のフラワーショップ、ジュエリーブランドを展開しています。また、福岡・太宰府天満宮で型破りな展覧会を開くなど、活動の幅を広げているフラワーアーティストです。最近ではCM出演をはじめ異業種とのコラボレーションも多数行なっています。

商品企画MDとデザイナーのチームにミッションがくだったのは7月。11月に開催される川辺展示会で「ニコライ バーグマン」をデビューさせるというもので、ハンカチ、タオル、雑貨をトータルで展開することが決まりました。
新ブランドとして確立するために、アイテム数は20点以上、それぞれ3色で展開するので、トータル60点以上の商品を企画することになります。

フラワーアーティストのこだわりと業界の常識のせめぎ合いを超えて

デザイン資料として送られてきた花の写真を、タオルやハンカチ、雑貨にどうデザイン化するのか、デザイナーの手探りが始まりました。「ニコライ バーグマン」の世界観をそのまま平面にするのではなく、ハンカチなどのアイテムとして映えるデザインにするためです。

プロジェクトがスタートした7月の段階で、チームはニコライ バーグマンとの打ち合わせを重ね、デザインラフの提案を行いました。
通常であれば60商品を形にするために約6か月を費やします。ところが、ただでさえ多忙なニコライ バーグマンは、日本不在も多く、実質的なスタートは9月というタイトなスケジュールとなりました。

デザインは少しずつ決まっていきましたが、ニコライ バーグマンにはフラワーアーティストとしてのこだわりがあり、「NO」となるものも、もちろんありました。
ハンカチ業界では、一つのデザインを通常、ピンク系を中心に3色展開します。しかし、3色を提案したところ、実際には存在しない花の配色などに、ニコライ バーグマンは違和感を感じたようでした。

生花を相手にしているニコライ バーグマンの美意識を、業界の通例にはめこもうとしても良いものはできません。川辺には商品開発経験や市場理解もあり、何が商品として最良なのか、ギリギリのせめぎ合いの中での判断が求められます。

また、互いの信頼関係も、短い時間の中で確立していかなければなりません。双方に譲れない部分がある中で、ニコライ バーグマンの世界観をもっとも美しく、かつ消費者に好まれる形で表現できるように提案を続けました。「ニコライ バーグマン」のスタッフ、川辺の各部署のスタッフの協力があって、目まぐるしい日々を乗り越えていきました。

ギリギリまで工場をも巻き込んでの挑戦

デザインが決まっても、その後に配色、サンプルの製作もあります。
デザインに合う生地選びなどは、ニコライ バーグマンにも興味深く選んでもらうことができました。

最終的には、通常ではありえないタイトな日程を、工場側にも協力してもらい、展示会へと突入。長年一緒に商品を追求してきた工場とのリレーションがあって実現しました。

展示会の設営を担当するのはマーケティング部。
「ニコライ バーグマン」ブースは、ブランドカラーの黒を基調にするという異例の展示に決まり、当日はブースいっぱいに、ブランドを象徴する花を飾ることになりました。

ショップ展開やウエディングの演出も行う「ニコライ バーグマン」は、会場の棚の高さなど細部にもこだわり、什器の準備を含め、川辺もいくつもの体験をしました。

ニコライ バーグマンによるトークショーも開催、成功へ

展示会当日は、「ニコライ バーグマン」ブランドのデビューを盛り上げるために、ニコライ バーグマンによる2回のトークショーを企画。
ふだん、スタッフとの会話は英語で交わされていますが、在日20年を超えるニコライ バーグマンは、日本語も話せます。司会者とのやりとりの中で、ニコライ バーグマン自身のプロフィール等を語ってもらい、来場者に「ニコライ バーグマン」の魅力を感じてもらうことが狙いでした。

百貨店等のバイヤーは、トークショーの時間帯に合わせて、多数が来場。ブースいっぱいに飾られた花に、来場者の表情も和らぎました。

2018年春から店頭での販売が始まっています。2カ所の取引先で、ニコライ バーグマンによるトークショーも開催されました。売上は堅調に伸びており、これからのブランドとして育っていく見込みです。

そして、この取組によって川辺は新たな可能性を手にしました。一つが、ライフスタイルブランドとのコラボレーション。一つが、イベントやトークショーなどの総合的なプロデュース。モノを売るという商品提案ではなく、企画を含めた提案、魅せるコトを売る提案へと一歩を踏み出したのです。